児童手当が改悪!?恩恵を受ける家庭は?子育て中の親が思う、本当に実現して欲しい改正は?

マネー論

日商簿記1級経理マンのテツオです。

既にご存知の方も多いでしょうが、子育て世帯に大きな影響を与えるニュースが舞い込んできました。

児童手当の改正(案)です。

 

改正(案)の骨子は大きく2点。

  1. 所得制限を超えた場合、子供1人あたり月5,000円支給される「特例給付」の廃止
  2. 所得制限の算定基準を、「世帯で最も稼ぎが多い人の年収」から「世帯合算の年収」に変更

これから検討が始まる段階ですが、特に②が実現した場合、多くの共働き家庭で、児童手当が満額支給されていたのが一気に支給なしになる可能性があります。

テツオ
テツオ

我が家も支給なしになりますね。

 

■児童手当の所得制限基準

内閣府HPより引用

 

児童手当の所得制限は上記の基準で算定されます。

片働きならともかく共働きの世帯合算で算定されると所得制限に引っかかる家庭も多いのではないでしょうか。

 

所得制限の基準が引き上げられる可能性もあるようですが、国として少子化を解消しなければならないのに、何故それと逆行するような政策を取るのか?

今回はこの改正で恩恵を受けるのがどんな家庭か、そして子育て中の親として私が思う、本当に実現して欲しい改正は何かを考察していきたいと思います。

 

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児童手当の改正の目的・恩恵を受ける家庭

今回の児童手当の改正の目的は「待機児童の解消」です。

特例給付の廃止により900億円の歳出を削減し、それを保育園の整備等の財源に充てるそうです。

テツオ
テツオ

待機児童の解消は非常に良いことですが、子育て費用の中でやり繰りしないで欲しいのですが…

 

保育園の整備や保育士の待遇改善だけで待機児童が解消されるかは疑問ですが、仮に改正が実現して待機児童が解消した場合、一番恩恵を受けるのは保育園に入れずに片親(特にママ)が仕事を諦めざるを得なかった家庭でしょう。

 

女性の社会進出が進んでいる現代、保育園によりキャリアを諦めざるを得ないというのは深刻な問題です。

なので、これが本当に解消されるとしたら素直に喜びたいところです。

テツオ
テツオ

本当に解消されるかは怪しいですし、財源は別から持ってきて欲しいですが(ボソッ)

 

しかし、それが解消されたとしても問題が2つあると考えます。

  1. 仕事を続けられたとしても、復帰後1~2年は金銭的には大きなメリットはない
  2. 共働きを強要する社会にならないか?

 

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仕事を続けられたとしても、復帰後1~2年は金銭的には大きなメリットはない

1つめの問題は、キャリアが継続しても育休から復帰後1~2年は金銭的には大きなメリットはないということです。

給与収入は増加しますが、時短勤務でフルタイムの6~7割程度になりますし、共働きになることで児童手当が支給なし、保育料を支払う必要が出てくるからです。

 

我が家を例に考えてみます(子供2歳で保育園に入り仕事に復帰した想定)。

条件:夫年収660万円・妻年収400万円(フルタイム勤務時、残業あり)・子供1人

片働きと比較して増減のある項目 金額(1年)
給与の増(時短勤務・残業なし) +170万円
児童手当の減(年収制限) ▲18万円
保育料の増 ▲61万円
配偶者控除の減 ▲8万円
仕事関連費用の増(服・昼食代など) ▲10万円
合計 +73万円

給与収入は+170万円ほど増えるものの、児童手当の減や保育料の増などで合計+73万円となりました。

テツオ
テツオ

1歳で復帰した場合は育休手当の減も考慮する必要があるので、下手したらマイナスまでありますね。。。

 

保育料無料となる3歳以降はまた話が別ですし、時短勤務が終わった後はもっとプラスになります。

とはいえ育児と仕事を両立する苦労を乗り越えて得られる金銭的メリットが100万円いかないというのは悲しい限りです。

テツオ
テツオ

待機児童の解消だけでなく保育料の削減や児童手当の継続もセットで是非考えて欲しいところです。

 

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共働きを強要する社会にならないか?

それ以上に問題なのが、「共働きを強要する社会にならないか?」ということです。

伸びない給与、増え続ける税金・社会保障費。

現代日本はただでさえ共働き前提の社会になっています。

それが、待機児童の解消&児童手当の縮小により、社会全体が共働き必須の風潮になり、家庭に入りたい人の選択肢を奪うことになりかねないと思っています。

 

昔ほど多くはないですが、結婚(出産)したら仕事を辞めて家庭に入りたいという人は一定数います。

逆に会社でバリバリ働いてキャリアを積みたい人、子育てが終わってから正社員として復帰してキャリアを積みたいという人もいるでしょう。

本当に多様な価値観を認める社会であるなら、どの選択肢も取れる状態が最も望ましいと考えます。

 

某春日部の野原家ではないですが、昔は片働きでマイホーム、マイカーを持ち、子供を育てるのが普通の姿でした。

女性の社会進出も良いですが、夫の手取り減によりやむなく社会進出するのではなく、やりたい仕事が出来るから社会進出をする、ポジティブなものであって欲しいと思います。

 

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本当に実現して欲しい改正は?

ではこれらの問題がある中で、子育て中の私が思う、本当に実現して欲しい改正は何か?

私は、中流家庭が片働きでも安心して子育てが出来るよう、社会保険料の削減や児童手当の拡充こそ本当に実現して欲しいと強く思います。

行政の無駄を減らし、必要な分だけ徴収して必要な分を配分するのがあるべき姿。

 

待機児童の解消のために子育て費用の中でやり繰りを行うという小手先の改正ではなく、本気で少子化を解消するための抜本的な改革を是非行って欲しいと思います。

テツオ
テツオ

昔より生き辛い社会になっていると感じる今日この頃、これから育つ子供のためにもより良い社会になって欲しいと強く願います。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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