【徹底比較】楽天VTI vs eMAXISスリムS&P500!(リターン・実質コスト・ベンチマーク乖離率等)

投資信託

日商簿記1級経理マンのテツオです。

私はつみたてNISAで楽天VTIとeMAXISスリムS&P500を同額積立しています。

楽天証券の買付金額ランキング(1/2現在)でも1位、2位に並ぶこの2つの投資信託、どちらを積立するか悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はこの2つの投資信託を徹底比較してみたいと思います。

 

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基本情報

楽天VTIeMAXISスリムS&P500の基本情報は以下の通り。
(eMAXISスリムS&P500は短縮のためにスリムS&P500と表記します。純資産額等は2020/1/2時点のデータです。)

楽天VTI スリムS&P500
設定日 2017.09.29 2018.07.03
純資産 741.74億円 443.87億円

 

楽天VTIは2017年9月、スリムS&P500は2018年7月と、設定日から日の浅い投資信託です。

しかし、純資産額は右肩上がりで、2020年1月時点で楽天VTIが741億円、スリムS&P500が443億円と、非常に大きな額に。

人気のない投資信託で、繰上償還リスクがあるのが純資産額10億円未満と言われているので、人気度合いが伺えます。

 

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投資先・組入銘柄

楽天VTI スリムS&P500
投資先 米国株式市場のほぼ全銘柄への分散投資 米国を代表する大型株500銘柄への分散投資
構成銘柄数 約3,000 約500
連動指数 CRSP USトータル・マーケット・インデックス S&P500
保有方法 ETF(VTI) 現物保有

 

この2つの投資信託の最大の違いは、株式を直接保有するかどうか。

  • 楽天VTI:VTIという海外ETF(上場株式の集合体)を保有する投資信託
  • スリムS&P500:米国を代表する500社の株式を直接保有する投資信託

 

楽天VTIは他社のパッケージ商品を保有する投資信託で、スリムS&P500は株式を直接保有する投資信託と理解すればOKです。

これが後述するコストベンチマーク乖離率に関わってくるので、非常に重要です。

 

・楽天VTIは米国の全銘柄を間接的に保有。
・スリムS&P500は米国を代表する500銘柄を直接保有。

 

組入銘柄

■楽天VTIの組入銘柄

楽天証券 楽天VTIの月次レポートより

楽天VTIはVTIを100%保有する投資信託なので、本家VTIの組入銘柄になります。

マイクロソフト、アップル、アマゾン等の米国を代表する企業が並びますが、1位のマイクロソフトでも構成比率は3.6%。

非常に分散を効かせたポートフォリオであることが分かります。

 

■スリムS&P500の組入銘柄

楽天証券 スリムS&P500の月次レポートより

こちらもマイクロソフト等が上位に。

上位9銘柄は楽天VTIと同じですね。

上位銘柄の比率は、1位のマイクロソフトが4.2%と、楽天VTIよりはスリムS&P500の方が上位に集中させています。(若干ですが)

 

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基準価格・利回り・チャート

楽天VTI スリムS&P500
基準価格 12,648円 12,047円
利回り(1年) 29.84% 30.51%

 

設定日が早かったため、楽天VTIの方が基準価格は上ですが、直近1年間の利回りはスリムS&P500の方が0.7%ほど上です。

 

チャートを並べると以下の通り。

■楽天VTI

 

■スリムS&P500

ほとんど変わりませんね。

基本的には差がないと思って良いでしょう。

 

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経費率

楽天VTI スリムS&P500
信託報酬(税込み) 0.162% 0.0968%
実質コスト
 第1期 0.311% 0.242%
 第2期 0.231%

 

投資信託で最も重要な要素とも言えるコスト(経費率)

信託報酬は両方とも0.2%以下と非常に優秀ですが、比較をするとスリムS&P500の方が0.07%安価です。

隠れコストを加えた実質コストもスリムS&P500の勝利(第1期)。

「業界最低水準の運用コストを、将来にわたって目指し続ける」というコンセプトは伊達ではないですね。

 

とはいえ、楽天VTIも第2期でコストダウンを実現し、スリムS&P500の第1期を下回るコストになったので、今から積立を行う場合は基本的に差はないと考えて良いでしょう。

 

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ベンチマーク乖離率

楽天VTI スリムS&P500
第1期 ▲1.1% +0.1%
第2期 ▲0.5%
直近1ヶ月 +0.0% +0.0%

 

コストと並んで重要な要素がベンチマーク乖離率

連動するインデックスと投資信託の値動きを比較するもので、楽天VTIは第1期▲1.1%、第2期▲0.5%と残念な結果に。

楽天VTIが本家VTIを買付する投資信託である以上、楽天VTIのコストやVTIの売買コストの関係で、本家VTIよりも利回りが悪くなるのでしょう。

 

つみたてNISAの非課税口座を利用するのであれば、課税口座で直接VTIを購入するよりもリターンは大きくなりますが、インデックス型の投資信託で連動指数より利回りが悪くなるのは残念ですね。

直近数ヶ月はベンチマークとの乖離が極小なので、引き続きチェックしていきたい項目です。

 

一方、スリムS&P500のベンチマーク乖離率は+0.1%と、楽天VTIとは対照的な結果に。

楽天VTIと異なり現物保有型であることが大きいと思われます。

 

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著者の運用利回り

私は2019年8月から楽天VTIとスリムS&P500の同額積立を開始し、毎月末に運用利回りの比較を行っています。

2019年12月までの結果は楽天VTIの1勝4敗となっています。(微差ですが)

最新の運用結果は以下の通り。

 

近年はGAFAを始めとする大型株が特に人気のため、スリムS&P500がリターンが大きいですが、過去遡ると、2010年代前半はVTIの方が好調でした。

いずれにせよ微差であるため、拘るポイントではないと思います。(それよりも継続して積み立てる方が重要です。)

 

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まとめ

  • 楽天VTIは、米国の全銘柄を間接的に保有
  • スリムS&P500は、米国を代表する500銘柄を直接保有
  • 利回りはほぼ同じ
  • 経費もほぼ同じ(第1期はスリムS&P500の勝利)
  • ベンチマーク乖離率は楽天VTIが▲0.5%、スリムS&P500が+0.1%

 

ベンチマーク乖離率以外に明確な差はないので、どちらに投資するかは投資家の好みになると思います。

米国全銘柄に分散させたいのであれば楽天VTI、上位500銘柄に集中させる場合はスリムS&P500(500銘柄でも十分に分散されていますが)。

 

どちらに投資するか迷っていて行動出来ないようであれば、私のように両方を同額積立でも良いと思います。

まずは一歩踏み出し、投資を行うこと。そして、長期間(20年以上)継続すること。

どちらも優秀な投資信託、行動こそが最も重要であると考えます。

 

ありがとうございました。

※投資は自己責任でお願い致します。

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