日商簿記1級経理マンのテツオです。
今回はeMAXISスリムS&P500の第2期運用報告書(2019.04~2020.04)を確認していきます。
実質コストやベンチマーク乖離率はどうなったのか?
また、eMAXISスリムS&P500のライバル投資信託である楽天VTI・SBIバンガードS&P500と比較するとどうなのか?
これらをチェックしていきます。
eMAXISスリムS&P500 第2期運用結果(実質コスト・ベンチマーク乖離率)
まずはeMAXISスリムS&P500の第2期運用結果の確認からです。(参照元:公式サイト運用報告書(全体版))
実質コスト:年0.163%(税込)
まず、一番気になる実質コストは年0.163%(税込)と、非常に低水準のコストをキープしていることが分かりました。
昨年度、SBIバンガードS&P500の登場で信託報酬の対抗値下げを行った結果、第1期の0.242%から大幅ダウンとなりました。
「業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける」というコンセプトをしっかり実現してくれてますね。
ベンチマーク乖離率:+0.1%
続いてインデックスファンドとして重要なベンチマーク乖離率。
eMAXISスリムS&P500のベンチマークはS&P500指数の円換算ベース(配当込み)ですが、それに対して+0.1%の上昇乖離となりました。
目論見通り運用が行われていることが分かりますね。
長期グラフで見てもベンチマークとの差はほぼありません。
純資産:852億円、流入口数:372億口
投資信託の繰上償還の可能性を判断する基準として純資産と流入口数がありますが、これらも問題なし。
純資産は決算時点で852億円、最新(7/12)で1,200億円。
繰上償還の可能性のある投資信託の純資産が10億円以下と言われているので、全く問題ない水準です。
設定口数ー解約口数で流入口数を計算しても+372億口数と、大幅に流入していることが分かります。
繰上償還の可能性は限りなく低いと言って良いでしょう。
分配金:なし
分配金の有無も重要なチェック観点の1つです。
優良な投資信託は配当金を再投資して複利効果を最大に活かします。
eMAXISスリムS&P500も配当金再投資型の投資信託なので、勝手に分配されても困るのですが(笑)、分配金はもちろん「なし」でした。
配当金を再投資して雪だるまをどんどん大きくしていきましょう!
まとめ
全てのチェック観点で問題なし、100点満点の運用結果でした。
このまま安定した運用に期待します!
eMAXISスリムS&P500・楽天VTI・SBIバンガードS&P500比較
eMAXISスリムS&P500の運用が問題ないことは分かりましたが、では、ライバル投資信託である楽天VTI・SBIバンガードS&P500と比較するとどうなのでしょうか?
eMAXIS スリムS&P500 |
楽天VTI | SBIバンガード S&P500 |
|
純資産 | 1,200億円 | 1,139億円 | 466億円 |
ベンチマーク乖離率(設定来) | +0.3% | ▲1.9% | ▲0.03% |
実質コスト(税込・年) | 0.163% | 0.221% | – |
※データは全て最新月報または運用報告書より掲載
現時点では、純資産・ベンチマーク乖離率・実質コストの3点全てeMAXISスリムS&P500に優位性があることが分かりました。
SBIバンガードは第1期決算がまだなので実質コストが分かりません。
ただ、eMAXISスリムS&P500と基準価額推移を並べてもほぼ差がないので、実質コストも大きな差はないと考えています。
■SBIバンガードS&P500・eMAXISスリムS&P500 基準価額比較
こちらは、SBIバンガードの設定日である9/26の基準価額を100として、SBIバンガードとスリムS&P500の基準価額の推移をグラフ化したものです。
青の線がSBIバンガード、オレンジの線がスリムS&P500ですが、ほぼ完全に重なっており、青の線が全く見えてきません。
同額積立をしている小遣い投資でも運用結果にほぼ差がなく、SBIバンガードS&P500とeMAXISスリムS&P500の実質コストは同程度と想定します。
おわりに
本日はeMAXISスリムS&P500の第2期運用結果報告書のチェックとライバル投資信託との比較でした。
eMAXISスリムS&P500単体でも運用内容に問題はなく、ライバル投資信託と比較しても優れていることが分かりましたね。
eMAXISスリムS&P500は本当に優良な投資信託なので、今後も拡大してほしいと思います!
ありがとうございました。
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